質問日:Tue Apr 21
【林先生の回答】
こんにちは。林則行です。
このテキサスに新しい取引所ができるというのが、一番大きい理由です。
米国としては、少しニューヨークばかりじゃなくて、経済を分散させないといけないという考え方があるのではないでしょうか。
特に今の大統領にそういう考え方が強いんだろうというふうに思います。それでこういう計画が起きているんだろうというふうに考えるわけです。
特にだからといって何が重要かというほどのことではないだろうと思います。
あまりにもニューヨーク、家賃も高いし、やっていくの大変なんですよね。
ニューヨークで、そういうのが理由だと、このようにお考えになってください。
あとは回答をメールの文書に書いておきました。
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1. 実際に起きていること(テキサスへの金融集中)
銀行や証券取引所がニューヨークから「完全に撤退して移転する」というわけではありません。
現在起きているのは、「テキサス州に巨大な金融の拠点が新設されている」という動きです。
テキサス証券取引所(TXSE)の新設: 今年(2026年)の稼働開始に向けて、テキサス州ダラスに新しい証券取引所が作られています。
これには、JPモルガン、ゴールドマン・サックス、ブラックロックといった超巨大金融機関(銀行や投資会社)が巨額の出資を行っており、
これが「銀行がテキサスに動いている」という情報の出所です。
NYSE(ニューヨーク証券取引所)等の動き: NYSE自体がニューヨークからなくなるわけではありませんが、シカゴにあった主要な拠点をテキサス州ダラスに移転させています。
また、ライバルであるナスダック(Nasdaq)もテキサスに拠点を構える動きを見せています。
なぜテキサスなのか?: ニューヨークなどの伝統的な取引所は近年、上場ルール(環境配慮や役員の多様性の義務付けなど)が厳しくなり、コストも高騰しています。
そのため、税金が安く企業に優しいテキサス州に、金融機関がこぞって「第3の選択肢(新しい市場)」を作ろうとしているのが実態です。
2. アメリカの株価はどうなるのか?
この動きによって、アメリカの株価が暴落するような悪影響はありません。 むしろ、市場にとってはプラスの側面が大きいと考えられています。
競争によるコスト低下: 取引所同士(ニューヨーク vs テキサス)の競争が激しくなることで、企業が上場する際のコストや、投資家の取引手数料が下がる可能性があります。
企業の選択肢の増加: 企業にとって資金調達の選択肢が増えるため、アメリカの金融市場の基盤がより強固になると見られています。
3. 日本への影響について
日本の株価(日経平均など)や一般経済への直接的な影響はほぼありません。
これはあくまで「アメリカ国内の株式取引のシステム・インフラの競争」です。
強いて言えば、将来的にアメリカで上場したい日本の企業にとって、「コストの高いニューヨークではなく、テキサスで上場する」という新しい選択肢が生まれるというメリットがあります。
4. 日本で報道されていない理由
日本の一般的なテレビのニュースなどで大きく取り上げられていないのには、以下の理由があります。
専門的すぎるため: 「アメリカ国内で新しい証券取引所ができる」「インフラが分散する」というニュースは、
金融業界向けの専門的な話題であり、日本の一般の人々の生活や日々の株価に直結しないためです。
経済メディアでは報道されている: 実は、日本経済新聞、ブルームバーグ、ロイターなどの「金融・経済の専門メディア」では、
この数年間「ウォール街の企業がテキサスへ進出している」「TXSEが設立される」として継続的に報じられています。
関連記事URL:https://toyokeizai.net/articles/-/775144
https://www.dailysunny.com/2024/08/16/nynews240816-3/
https://japanese.joins.com/JArticle/340674
https://diamond.jp/articles/-/344911
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