質問日:Thu Aug 20
【林先生の回答】
こんにちは、林則行です。
「日経は現在二番天井を形成しつつある状態ではないか」という分析、非常に鋭いです。
移動平均線を用いた相場分析をしっかりとご自身のものにされており、よく勉強されているのが伝わってきます。
ご認識の通り、日経平均はすでに50日移動平均線を2回も割り込んでいます。
セオリー通りに読めば、相場が弱気に転じた明確な下落サイン(二番天井の形成)が点灯している状態であり、その見立ては完全に正解です。
しかし、今回に限ってはこのタイミングでの空売りは控えた方が良いと考えています。
チャートの形状だけを見れば絶好の空売りポイントに見えますが、現在の日経平均を取り巻く環境を俯瞰すると、リスクが高い状態にあるからです。
その理由を2点お伝えします。
米国株が異常に強い
現在、日経平均自体は弱気なサインを出していますが、海の向こうの米国市場が驚くほど底堅い状態です。
NYダウは50日移動平均線を一度も割っていませんし、騰落レシオを見てもS&P500と共に高値を更新しており、過熱感がありながらも全く崩れる兆候が見えません。
例えるなら、日本株はエンジンが故障した車ですが、前にいる米国株という爆走する巨大トラックにロープで引っ張られている状態です。
前のトラックが猛スピードで走っているうちは、後ろの車だけが単独で止まったり落ちたりすることは難しく、短期的に日本株も上に引っ張られる余地が残されています。
長期的には下落目線(主役の不在)
一方で、キオクシアの60%超の大暴落が示すように、これまで相場を牽引してきたAI株という主役はすでに崩壊しています。
新たなテーマが出ない限り、日本株が長期的に上昇し続けることは難しく、長期的には本格的な下落に転じると予想しています。
今は待ちが賢明です
現在は長期的には下落トレンドの入り口に立っていながら、短期的には米国の強さに引っ張られるという非常に中途半端な状態です。
ここで空売りを仕掛けると、米国の強さに巻き込まれて短期的な踏み上げ(損失)を食らう危険性があります。
相場分析の視点は非常に素晴らしいので、今はその空売りしたい気持ちをグッと堪えてください。
引き続き、素晴らしい視点での学習を進めていってください。
他にもご質問やご不安なことがございましたら、いつでもお寄せになってください。
