質問日:2026/11/01
【林先生の回答】
こんにちは。林則行です。
お母さまがあなたの名義で作ってくださった口座なのですね。
そのお気持ちを引き継いで、ご自分で運用していかれるとのことですが、ぜひそうなさってください。
確定申告のご理解は、④も⑤も合っています。
そのうえで、少しだけ補足をしますね。
まず④の源泉徴収なしの売却益ですが、税率は所得税と住民税を合わせて約20%です。
たとえば利益が300万円なら、約61万円になる計算です。
東海東京証券から届く「年間取引報告書」の数字を、そのまま書き写す形になります。
口座を閉じるのは、この報告書が手元に届いてからの方が安心かと思います。
次に⑤のIG証券の損失ですが、CFDの損益は、株の損益とは別のグループとして扱われます。
そのため、東海東京証券の利益とは相殺できません。
その代わり、損失を翌年から3年間繰り越せます。
ただし、利益が出ない年も、毎年続けて確定申告をすることが条件です。
1年でも申告が抜けると、そこで繰り越しが途切れてしまいます。
なお、IG証券のCFDには特定口座の仕組みがないので、IG証券から届く年間の損益報告書をもとに、ご自分で記入することになりますね。
他にやっておかれるとよいことは、大きく分けて2つです。
1つ目は、楽天証券で「今年すでに売って確定した損益」の確認です。
楽天証券の特定口座は源泉徴収ありなので、本来は楽天証券の中で税金の計算が終わっていて、申告はいりません。
ただ、楽天証券の特定口座で今年売った分を合計して損失になっていれば、あえて楽天証券の分も申告に加えることで、東海東京証券の利益と相殺できます。
その場合は、楽天証券から届く「年間取引報告書」もあわせて使います。
一方で、NISAであれ特定口座であれ、まだ売っていない値下がり分は、相殺の対象になりません。
いまお持ちの1540の値下がり分も、売っていなければ申告には関係しないということですね。
また、NISAの中の損失は、売って確定させても他の利益との相殺には使えない決まりです。
2つ目はiDeCoです。
掛金は全額、所得から差し引けます。
会社の年末調整で証明書を出していればそれで済みますが、出していなければ、確定申告で一緒に差し引けますよ。
申告に向けて、手元にそろえておかれるとよい書類は次のとおりです。
・東海東京証券から届く「特定口座年間取引報告書」
・楽天証券から届く「特定口座年間取引報告書」
(楽天証券の分も申告に加える場合)
・IG証券から届く「年間損益報告書」
・会社からもらう「給与所得の源泉徴収票」
・iDeCoの「掛金の払込証明書」
(年末調整で出していない場合)
それからもう1点、お母さまがお金を出して管理されていた口座は、名義があなたでも、税務上はお母さまの財産として相続の対象に数えられることがあります。
相続税の申告が必要な規模だったかどうかで扱いが変わるので、念のため、税務署や税理士にも一度相談なさっておかれると安心です。
細かいことは、税務署に電話すれば無料で教えてくれます。
名前を言わずに相談してもかまいません。
確定申告は最初は難しく感じられるかもしれませんが、各社から届く報告書の数字を、国税庁のホームページにある「確定申告書等作成コーナー」の画面の案内どおりに入れていけば、申告書が出来上がります。
最終的には、申告先の税務署に確認なさってくださいね。
他にもご質問がございましたら、お寄せになってください。
